ボールジョイント部の分解
写真ではわかりにくいが、ボールジョイントが入っているスリーブはプラスチック製なのだ。こんなもので車を支えていたわけだ。
プラスチック部分を割って、ボールジョイント本体を取り出した。
ボールジョイントの大きさを測ってみた。差がない。
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正常品 |
今回問題になったもの |
プラスチック製のスリーブの直径を測ってみた。異常品の方が大きい。グリスが封入されていることも手伝って、触覚でわかるほどの差は出ないものの、ボールジョイントの締まりの善し悪しはここで決まっていたのである。
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正常品 |
今回問題になったもの |
ではなぜ直径が変わってしまったのか。それはブーツが裂けることにより金属のボールジョイントが錆び、それが研磨剤となってプラスチックのスリーブを摩耗させたと考えられる。
スリーブが付いていない状態でボールジョイントをロアアーム本体に入れてみた。が、ボールジョイントは抜けることはない。しかし、ぐぐってみると、ボールジョイントがロアアームから抜けて立ち往生したというワゴンRの記事を大量に見つけてしまった。抜けるまで摩耗しながら、車の挙動がおかしいことに気がつかなかったのだろうか。
AZ−1で異常が見られたロアアームは左後ろ。実は2台のAZ−1でこの部分に異常が見つかった。ミッションとバッテリーが左側にある分、左の方が負荷が大きいのかもしれない。ナックルとロアアームを切り離してしまえば点検は可能なので、車の挙動がおかしい時は点検してみよう。